ボディビルダーは1回のトレーニングで様々な種目を行います。
種目の数は人によってまちまちだと思いますが、1部位につき3~4種目が一般的で、中には6~7種目も行う方もいます。
ボディビルダーがトレーニングを行う目的はズバリ「筋肉を付けること!」、この一言に尽きます。
昔テレビCMで「芸能人は歯が命」という有名なフレーズがありましたが(古いかな…)、ボディビルダーにとって命といえる存在は「筋肉」といっても過言ではありません。
もちろん筋肉の有る無しが試合の成績を左右するというのも理由の1つですが、それ以上に筋肉そのものに情熱を注いでトレーニングを行ってる方が多いと思います。
・いかに筋肉を大きくするか
・いかに理想の体を作り上げるか
といった、自分なりの目標を達成するための手段として日々トレーニングを行っているんですね。
ですので、ボディビルダーのトレーニングを参考にすることは、筋肉を付けるための一番の近道なのではないでしょうか。
ということで今回は、ボディビルダーのトレーニングメニューの組み方と、その理由について考えてみたいと思います。
ボディビルダーのトレーニングは分割法が主流!
多くのボディビルダーが行うのは、全身をいくつかのパーツに分割して鍛える「分割法」と呼ばれるトレーニング法です。
例えば全身を5つのパーツ「胸、背中、肩、腕、脚」に分割したとしたら、1回のトレーニングで1部位を鍛え、週5日のトレーニングで順番に全身を鍛える、といった感じです。
そして1部位につき3~4種目のメニューを組んで、それぞれの筋肉を追い込むわけです。
分割するパーツの分け方や数は、個人個人の好みやスケジュールによって変わってくるわけですが、ほとんどのボディビルダーはこの分割法を取り入れてるんですね。
分割法で行う理由は、筋肉をしっかり追い込むことと、休養をしっかり与えることになります。
ちなみに追い込むというのはトレーニング特有の表現かもしれませんが、限界と感じるところまで筋肉を疲労させることです。
1箇所の筋肉に対して複数の種目を行えば、いろいろな種類の刺激を集中的に与えられますので、筋肉をしっかりと追い込むことができます。
そして次の日以降は別の筋肉を鍛えることで、また同じ筋肉を鍛える時までしっかりと休養を取ることができるわけです。
ですので、ボディビルダーはトレーニング自体は週に何回か行いますが、1部位に対しての頻度は週に1回だけというパターンが多いんですね。
トレーニングで疲労した筋肉は休養中に発達しますので、分割法で行うトレーニングのスケジュールは筋肉を発達させるためには理想的だと言えると思います。
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ボディビルダーのトレーニングメニューの組み方は?
ボディビルダーはトレーニングメニューを組む時、刺激にバリエーションを持たせる事を意識します。
例えば胸のトレーニングを行う場合、ターゲットである大胸筋を上部、中央、下部といったように細分化して、それぞれの箇所に対して刺激を与えるようなメニューを選択します。
例をあげると、
1種目目、ベンチプレス(大胸筋中央)
2種目目、インクラインダンベルプレス(大胸筋上部)
3種目目、ディップス(大胸筋下部)
4種目目、ダンベルフライ(大胸筋中央)
と、こんな感じでしょうか。
このように重りを上げる角度にバリエーションを持たせることで、大胸筋全体を鍛えるトレーニングを行うわけですね。
そして与える刺激の種類にもバリエーションを持たせることを意識しています。
今の大胸筋のメニュー例で説明すると、
1種目目のベンチプレスは、ある程度高重量で刺激を与えること…
2種目目のインクラインダンベルプレスと3種目目のディップスは、フォームを優先して大胸筋を収縮させること…
3種目目のダンベルフライは、大胸筋にしっかりとストレッチをかけること…
という感じで、重量選択や稼働域に変化を付けるわけです。
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ボディビルダーがトレーニングで何種目も行う理由は!
例えばベンチプレスだけを継続的に行い、大胸筋が発達してきたとします。
そのときに発達するのは、ベンチプレスで鍛えられた大胸筋の中のどこかということになります。
それがどこかというのは人によって変わってくるわけですが、おそらく大胸筋全体がまんべんなく発達する人は少ないのではないかと思います。
例えば、大胸筋の内側より外側が発達する方もいるでしょうし、上部より下部の方が発達する方もいると思います。
それはベンチプレスで刺激を受ける部位が人によって違うからなんですが、そこにはフォームだったり、体形や体格だったり、あるいは利き腕だったりと様々な要因が絡んできます。
じゃあ、ベンチプレスで発達しなかった部位はどうすれば良いの…かというと、ベンチプレス以外の種目も行い大胸筋をまんべんなく鍛えれば良いわけです。
例えば大胸筋の上部を鍛えるためにインクラインベンチプレスを増やすとか、中央を鍛えるためにフライ系の種目を増やす、といった感じですね。
そしてボディビルダーは大胸筋だけじゃなく、全身の筋肉をまんべんなく発達させることを目的にトレーニングを行っていますので、それぞれの筋肉に対して様々な刺激を与えられる種目を選んでいるわけです。
もちろんそのためには、どの種目が筋肉のどこに効くかということを自分の体で理解しておく必要があります。
そこには筋肉を一つの固まりとして捉えるのではなく、筋肉を繊維の束の集まりと捉えて、それぞれの束を個々に効かせるくらいの細かい意識が重要なんだそうです。
まとめ
ボディビルダーが1箇所の筋肉に対してトレーニングを何種目も行う理由は、筋肉をまんべんなく発達させるためでした。
まんべんなく発達した筋肉はバランスの良いプロポーションを作り出し、試合の時舞台上で映えるコンディション作りに繋がります。
そのためにボディビルダーは試行錯誤しながらトレーニングメニューを組んでいるんですね。
直感で組む選手もいるでしょうし、理論的に考えて組む選手もいると思いますが、どちらの選手にも共通するのはそれぞれの種目に明確な目的を持っているということです。
ただウエイトの上げ下げを行っているわけではなく、「この種目でここの筋肉をこうしたい」というハッキリとしたイメージを持ちながらトレーニングを行っていると思います。
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もしトレーニングの目的がボディビルダーみたいな筋肉を付けることじゃないとしても、そこから学ぶべきことは…
・目的を持ってメニューを組むこと
・どこを鍛えているのか意識すること
・なりたい姿をイメージしながら種目を行うこと
といったポイントはぜひ参考にしたいところですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。