自分が1日に摂取している塩分摂取量をご存知でしょうか?
きっと健康な方であれば、気にしたことはほとんど無いと思います。
僕自身も今まで計算したことは全くありませんでした。
しかし、塩分の摂取量と生活習慣病が関係してると聞くと、多少事情が変わってきますよね。
日本人は世界の中で見ると塩分を多めに摂取する国民だそうですが、やはり昔からご飯を主食としてきた民族ですので、味の濃いおかずを好んで食べてきた歴史があるからかもしれませんね。
でもこれからは、健康のためにも塩分の摂取量を意識する必要があるかもしれません。
1日の理想の塩分摂取量はどのくらい?
厚生労働省が定める日本人の1日の塩分摂取量の目標数値は、2015年4月1日から引き下げられているのですが・・・
その新しく設定された数値は、男性が8.0g/日未満、女性が7.0g/日未満となっています。
それまでは男性9.0g/日未満、女性7.5g/日未満でしたので、男性が1.0g、女性が0.5g低くなったわけですね。
塩分摂取量が引き下げられた理由は、日本人が患う生活習慣病で最も多いのが「高血圧症」だからなんだそうです。
そして高血圧症を予防するためには、塩分を控えた食生活を続けることはとても効果的です。
ですので高血圧症の患者を減らすために、塩分の摂取量が引き下げられたわけですね。
なぜ塩分を取りすぎると血圧が上がるかご存知でしょうか・・・
大雑把に言うと、塩分を取りすぎると血液の量が増えるからです。
人間は血液中の塩分濃度を一定に保とうとする働きがあります。
例えば塩分を過剰に摂取すると、血液中の塩分濃度が上がります。
その濃くなった塩分濃度を薄めようとして水分を血管の中に取り込むため、その結果血液全体の量が増えてしまうわけです。
よく塩辛い料理を食べた後にやたらとのどが渇くのは、塩分濃度の上がった血液を薄めるために体が水を欲しがるからなんですね。
取り込んだ水分によって血液の量が増えても血管の太さは変わりませんので、血管の中の圧力が高まるため、結果的に血圧が上がるというわけです。
高血圧症は脳卒中、心臓病、腎臓病など、命に関わる疾患を招く可能性もあるとても怖い病気です。
しかし自覚症状が全くないため、日ごろから塩分を控えるなどの予防を心がけることが大切なんですね。
食材の塩分量を測る「塩分濃度計」を活用しよう!
塩分の摂取を控えることで、高血圧の予防に効果があることは分かりました。
しかし、自分がどの位の塩分を毎日摂取してるか把握することはなかなか難しいですよね。
そんな時に役に立つアイテムが「塩分濃度計」です。
この塩分濃度計を使うことで、味噌汁やスープなどの汁物に含まれる塩分濃度を簡単に計ることが出来るんですね。
塩分濃度が分かれば含まれる塩分の量を計算することが出来ます。
例えば200ccの味噌汁の塩分濃度が1.2%だとしたら、含まれる塩分量は2.4gという計算になります。
直接振り掛ける塩やしょうゆは、あらかじめ量を決めて調節することが出来ますが、汁物に含まれる塩分量は見た目だけでは判断できませんからね。
しかし塩分濃度計を使うことで塩分量をより正確に把握することが出来ますので、1日に摂取する塩分を調節しながら高血圧対策が出来ると思います。
塩分濃度計の使い方は塩分量を知りたい汁物にセンサーを数秒間浸けるだけ。
たったそれだけの作業で塩分濃度が表示されます。
例えば毎日飲む味噌汁の量が同じなら、目標の塩分濃度になるように味噌の量を調節すれば良いので簡単ですね。
高血圧を予防するためには運動も大切!
高血圧とは全く関係ない話ですが、塩分濃度といえば昔こんな問題がありました。
「100gの水に食塩が10g溶けた食塩水の濃度は何%?」
この問題の答えは10%と答えると不正解です。
100gの水に10gの塩が溶けてるので食塩水の重さは110gとなり、塩分濃度の測り方は10÷110×100となり、答えは約9.1%というのが正解になります。
算数が得意な方でしたら何てことはない問題なのでしょうが、僕は見事に引っかかってしまいました(笑)
話を元に戻しますね・・・
高血圧症は先述したように血管系の疾患にかかる可能性もあります。
そのため現在血圧が高めの方はもちろん、将来の高血圧症に不安がある方も、毎日の食生活で「減塩」や「低塩」を心がけていただきたいと思います。
そして食事以外には運動も高血圧の予防にとても効果的です。
特にウォーキングやジョギングといった有酸素運動は、血管の壁を柔軟にする効果があるそうです。
筋力トレ-ニングを行い筋肉を付けることも、毛細血管が増えるため高血圧予防に効果的です。
しかしすでに血圧が高い方の場合、急な運動は血管に負担をかけてしまいますので、医師と相談しながら無理のないペースで始めていただきたいと思います。
1日の塩分摂取量をしっかりとチェックし、規則正しい食生活や運動を心がけていれば、高血圧症は生活習慣病のトップの座に居座ることは難しいのではないでしょうか。
毎日の塩分濃度を意識して、そんな未来を目指してみたいものですね。
最後までご覧いただきありがとうございます。